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<オピニオン9>
人をほめることはむつかしい? (2)
最近、外国人旅行者が増えています。彼らが日本で感じたことを紹介するサイトがあるのですが、それを見て大いに刺激を受けたことがありました。それは、電車の中で周囲に気をつかって静かにしている子どもたち見て「日本は周囲の人をリスペクトする国だと思った」と、ある訪日外国人が述べていたことです。 電車の中で静かにするようにとは我々がよく子どもに言うことですが、その際にしばしば「周囲の人に迷惑をかけないよう
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図1 「人に迷惑をかけない」というミッション(課題)を設定した場合の評価軸 |
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+
− |
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迷惑をかけなかった |
少し迷惑をかけた |
大いに迷惑をかけた |
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図2 「人の気持ちに配慮する」というミッション(課題)を設定した場合の評価軸 |
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+
− |
大いに配慮した |
少し配慮した |
人の気持ちに無関心だった |
人の気持ちに少し反した |
人の気持ちに大いに反した |
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にしましょう」という言い方をします。こういう言い方をした場合、電車での子どもを評価するときの評価尺度は右の図1のようになるのではないでしょうか。これに対して、「周囲の人に気持ちに配慮しましょう」と言った場合、評価尺度は図2のようになるでしょう。結果として、電車で子どもが静かにしていたとき、図1では+でも-でもない当たり前のこととして評価されるのに対し、図2では強い+の評価が与えられます。最初のミッション(課題)の設定により、同じ結果でも評価が異なるのです。
子どもをほめるポイントはここにあると思います。プラスの評価軸のあるミッション(課題)の与え方をしておくのです。こうすれば、たいていの場面で子どもをほめることができるのではないでしょうか。
図1のケースでは、「迷惑をかけない」という否定形を使った言い方をしたために、プラスの評価軸を失ったのだと考えられます。気をつけたいところです。
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