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<オピニオン1>
未来からの教育−NLFへのお誘いに替えて
一般に"教育"というのは、これまで築いてきた文化を次の世代に伝える行為だと思われています。すわなち、人類がこれまで獲得してきた言語や、発達させてきた数量の概念や、発見してきた自然界の法則や、築いてきた社会について、子どもたちに教えようというものです。これを「過去からの教育」と呼びます。
子どもたちはいずれ未来を担うようになります。その時、「過去からの教育」を施しただけで、未来を拓く力が充分に備わっているのでしょうか。今の世代が考える近未来を少しでも子どもたちに見せてやることが、彼らの未来に対する大きなプレゼントになるのではないでしょうか。「未来からの教育」が必要な所以です。
ここからはNLFがどんなことを考えているかご紹介しましょう。
NLFにはいろんな人がいます。本当にいろんな人がいます。NLFは、自分とは違う人と一緒に生活する中で、自分の課題に気づき自分を高めるところです。
ここ50年ほど、社会は"同一性の前提を棄却する"方向に向かっています。私は、平日はある会社に所属していますが、そこでも年功序列制はすでに崩れて、評価に基づく任用があたりまえになっています。また、かつては社員は社業に専念することを前提に一斉に福利厚生行事が行われていましたが(例えば社内運動会や職場旅行など)、今ではスポーツや旅行は社員のワーク・ライフ・バランスの一環として各自が自分の好みに応じて自由に行うようになりました。業務に専念できない状況にある社員を継続雇用するため、育児休業制度はすでに整えていますが、介護と職務の両立を要する社員のための制度構築は未だ途上にある段階です。外国人が働きやすく障がいのある社員を戦力として活用できる会社としていくことも課題となっています。このように、社員は決して一律ではないということを直視し、それぞれの社員が自分に合った方法で自分を活かしながら働ける会社を目指しているわけです。ここでは私の会社の例を挙げましたが、この方向は、社会全体が進んでいる方向であります。
未来がこのようになるとすれば、未来を担う子どもたちには、人の多様性の理解が必要です。この考えから、NLFにはいろんな人に参加していただき、いわば"未来のミニチュアモデル"を作ってきました。また、未来の社会においても、社会を牽引していく"リーダー役"が重要なのは言うまでもありません。そこでは、人の多様性の理解に加えて、多様な人をマネジメントする能力が求められるでしょう。そういう役割を担っていこうという意欲のある子にとっては、NLFがかけがえのない「未来からの教育」の場になると信じます。
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○C ネイチャーライフファミリー(NLF) 〒604-8083京都市中京区三条通柳馬場東入中之町2 京都YMCA 1階/E-mail:nlf@kyotoymca.org |
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